Thursday, March 15, 2012

A. J. Jacobs' year of living biblically











http://www.ted.com/talks/a_j_jacobs_year_of_living_biblically.htmlのURLをクリックして、TED本体に行くと、画面右横上のopen interactive transcriptで文字から音声・画像も呼び出せます。

【内容紹介】
ジャーナリストであるA. J. Jacobsは、何かものごとを書く際にはそのテーマに没頭する傾向があるという。中には、「どれだけ脳に情報を取り込むことができるか」というテーマの元に、ブリタニカ百科事典のAからZに至る全ての項目を覚えようとしたことがあるという。
その経験の中で最も印象に残っていることは、最近の一年間に行った生活であるという。それは、聖書の規律に従って生活をするという「聖書的な生活」である。

彼がこれを思い立ったのには大きく二つの理由がある。ひとつは、彼自身が全く宗教にふれなかったことである。彼はユダヤ人ではあるが、特定の宗教を持たずに生活をしてきたという。ただ、子供が生まれてから、子どもに教えられることがないかと思い、そのヒントを聖書から得ようとしたという。もう1つの理由は、アメリカでの原理主義の盛り上がりが気になったためだという。現在、アメリカでは45%~50%の人が原理主義者である。しかし、聖書通りにしたがって生活を送るというのはどういうことなのかがわからないため、このテーマを行おうと思い立ったという。

さて、聖書には何百もの戒律が存在する。その中には理解するのが難しいものや、現代で実行すると問題になるものがある。たとえば、後者で代表的な例は「小さな罪を犯すな」という戒律である。「人のうわさ話をしてはならない。欲張ってはならない。嘘をついてはならない。」これらの戒律は、特にジャーナリストである彼にとっては難しいものである。しかし、これを実行することで、自分の中に変化をもたらすことがある。Jacobsはこの行動によって、自分の考えが変化し、以前よりも優しく人に接するようになったという。これは、ある意味で初期の認知心理学に近いことを示しており、「笑顔になれば幸せになる」ということわざと同じことを示しているという。

Jacobsが送った一年間の「聖書的な生活」で何を学んだのだろうか。大きく分けて5つのことを学んだという。その中でも特に、次の2つについて紹介したい。

ひとつは、「感謝の心を持つこと」である。常に細かなことでさえも感謝の気持ちを持てば、徐々に自分の見方が変化する。そこから、上手くいかなかったことが良く回るようになり、些細なことでも気にならなくなったという。

もうひとつは、「取捨選択をすること」である。聖書的生活の中で全ての規律に従って生活することは困難である。その中で、「カフェテリア宗教」というものが存在している。これは、原理主義とは異なっており、聖書の規律を選択して守っている人たちのことを指している。原理主義者は、カフェテリア宗教を毛嫌いしているが、果たしてカフェテリア宗教のどこが悪いのであろうか。要は、正しい(守るべき)部分を知り、それに従うことが大切である。同様に、他のことに際しても、選択すべきところは選択し、切り捨てる部分はなぜ切り捨てるのかを考えることが必要なのではないだろうか。

【印象的な英語表現】
Thou shall not stereotype. / Thou shalt (shall)...
最後の部分で述べていた、彼の一年間の学びの中で得たことの一つ。
「ステレオタイプ」のままであると、学ぶことができない。
これを一つの戒律のように述べることによって、私たちに「教えを説いている」のかもしれない。

【紹介者】
Dn.Scott

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