Wednesday, April 11, 2012

Britta Riley: A garden in my apartment












http://www.ted.com/talks/britta_riley_a_garden_in_my_apartment.htmlのURLをクリックして、TED本体に行くと、画面右横上のopen interactive transcriptで文字から音声・画像も呼び出せます。


【内容紹介】

私たちが社会で生活を送っていく中で、他人に依存するということは必要なことである。そして、その依存すること(頼ること)は、現代においても強力な社会基盤となる。Britta Rileyはその点に着目して、オープンソースによる共同開発を行うこと、また協同することで、より良い開発を行えるのではないかと考えた。どうじに、現代にはびこる社会問題の緩和策にもなり得るのではないかとも考えた。

そこで、ある記事を目にする。その内容は、食料を自作することで、環境によい影響を与えることができるというものであった。しかし、Rileyが読んだ時期は冬であり、都会のアパートに住む彼女にとって、土をいじることは現実的ではなかった。

一方、Rileyは仕事の中で、NASAが宇宙での食料育成法の一部として、養液栽培が行われていることを知った。これを応用して、野菜を育てるのに不向きな環境であるが、自然光がいくらかはいる自身のアパートの一部で、農園を作ることができるのではないかと考えた。そして、彼女は第一作として、縦長の養液栽培装置を開発した。

しかし、この装置の技術は複雑で、どうしても改良の必要があった。そのため、彼女はこの開発を公開プロジェクトにしたのだ。この理由にはもう一つある。それは、この栽培方法は近年、アメリカで特許申請が多く行われており、もしかすると一企業によって、この技術を独占されかねないと考えたためである。

初期の段階では、週に一皿分のサラダが作れるほどの野菜が収穫できた。しかし、水漏れやポンプの音、消費電力などの問題が起こっていた。そこで、装置のデザインと仕組みを、自身の立ち上げたSNSに公開し、他の協力者に改良や実験を託した。そして、たくさんのアイディアをそれぞれの参加者が公開し、一人では手に負えないような様々な開発が行われたのだ。

オープンソースによるプロジェクトによって、この「窓辺の農園」はどんどん改良されていく。これは、参加者同士がそれぞれ違う興味を持っており、その差から生じる相互作用によって起きたのだという。たとえば、Rileyのような開発者は、この装置の改良に着手していくことができ、一方で初心者は、彼らならではの要望やニーズを出し、開発者のアイディアの一部とすることができる。開発されたものを試し、難しい点を要望として出し、改良していくというサイクルによって、更によい製品を作り出すことができるという。

このプロジェクトでは、たくさんの改良により、より良い装置を作り上げることができたが、それよりも参加者が得たものがある。それは協同することの喜びである。自分のアイディアが、別の場所にいる誰かの開発の手助けとなり、その誰かが自分のアイディアに感謝してくれるのはすばらしいことである、と参加者の一人は述べている。

Rileyは、このプロジェクトを、R&D(研究開発)とDo It Yourselfをつなげて、R&D-I-Y(自分で行う研究開発)と称している。R&D-I-Y(自分で行う研究開発)は、研究開発を発展させるだけでなく、現代社会においてつながり合うことの必要さも説いてくれるのではないだろうか。


【印象的な英語表現】

So we ask that you join us in rediscovering the value of citizens united, and to declare that we are all still pioneers.
現代社会は、人とのつながりが希薄になりつつある。その中で、人とつながって開発していくことは重要なことであり、それなしでは開発は成り立たない。「開拓者」であると宣言するためには、そのつながりに価値を見いだすことが必要なのではないだろうか。

【紹介者】
Dn.Scott

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