Wednesday, February 29, 2012
Marcel Marceau
http://www.youtube.com/watch?gl=JP&hl=ja&v=_lF0XMCssG0
【内容紹介】
マルセル・マルソー(Marcel Marceau)はフランスのパントマイム・アーティストである。この芸術形式における第一人者で、近代パントマイムでもっとも有名な人物のひとりである。「パントマイムの神様」「沈黙の詩人」と呼ばれた。 (wikipediaより引用)
この動画では、彼のパントマイムの作品2本を見ることができる。1本目は街中での社交ダンス、2本目はサーカスである。彼の身体言語の表現力は、まるで、人類には言語が必要ないかのような錯覚を覚えさせる。
2:30~の部分では、1人で、男女が社交ダンスを踊っている最中に、女性が男性のポケットから財布を盗もうとするところを演じる。言葉ではわかりにくいので、実際に見てもらいたい。その指先・手首の動きは、まるで一人で演じているとは思えないような錯覚を、私達に引き起こすだろう。また、その演じる対象が2人から1人へのスイッチするのは突然であるにもかかわらず、我々には違和感なく、スッと理解できてしまうのである。
また、4分あたりから、2本目の作品に変わる。演者は彼だけであるのに、そこにはライオンが見えてくるのである。彼の芸は伝統的であり、現在の我々の笑いに通じるものが多くある。実際に、彼の表情、動きは大変面白い。見ているものを惹きつける彼の身体言語は必見である。
また、9:20から、その舞台の司会者にインタビューを受ける。しかし、彼はピエロなので一切喋らない。しかしながら、そこには笑える芸が展開されるのである。言語無しでも笑いは引き起こせる。むしろ、万国共通の鉄板なのかもしれない。
【印象的な英語表現】
When I go out the street and take off my outfits, nobody recognizes me.
彼は何処でも有名だが、そのメイクを落としてしまえば、誰もが彼と気付かない。ピエロ故の彼の悩みである。
【紹介者】
Ryochin
Kevin Allocca: Why videos go viral
http://www.ted.com/talks/kevin_allocca_why_videos_go_viral.htmlのURLをクリックして、TED本体に行くと、画面右横上のopen interactive transcriptで文字から音声・画像も呼び出せます。
【内容紹介】
インターネット上にはYouTubeやニコニコ動画など誰でも動画をアップロードして世界中の人々と共有できるサイトがあります。これらを日常的に使用している人はかなり多いのではないかと思います。特にYouTubeでは世界中の人々が毎日様々な動画をアップロードしており、総動画数は数えきれないほどです。そんな数えきれない動画を抱えるYouTubeの中で、みなさんは何百万回も再生回数されていて、且つネット上で有名になっている動画を見たことはありませんか。
今回紹介するこの動画の講演者Kevin AlloccaはYouTubeのトレンド・マネージャーで、何故一部の動画は爆発的にヒットするのか、その理由を教えてくれます。
彼によると、理由として
1. Tastemaker
2. Communities of participation
3. Unexpectedness
が挙げられると言います。
そして本動画内では実際にYouTubeで有名になった動画を見せながら、これらの理由を説明していきます。
私自身YouTubeやニコニコ動画に自分の動画をアップロードしており、この動画が非常に興味深く感じられたため今回紹介をしました。
mixiやTwitter、facebookなど情報を様々な人と共有することのできる現在、あなたの「イイネ!」のワンクリックや一つのツイートがある動画を爆発的にヒットさせる起爆剤になるかもしれません。
【印象的な英語表現】
These are not characteristics of old media and they are very true of the media today.
この表現はTwitterやfacebookなどが急激に発達してきた「現代」だからこそ、動画の爆発的ヒットが可能になったのであって「過去」においては実現不可能であったということを示しています。
【紹介者】
ルーレイロ
Blaise Aguera y Arcas demos augmented-reality maps
http://www.ted.com/talks/lang/en/blaise_aguera.htmlのURLをクリックして、TED本体に行くと、画面右横上のopen interactive transcriptで文字から音声・画像も呼び出せます。
【内容紹介】
Blaise Aguera y ArcasはMicrosoftのSeadragonという画像ビューアを使って、大量のビジュアルデータを素早く操作できる環境を作りました。
この技術では写真だけではなく、テキストなども取り扱うことができ、雑誌や新聞などを閲覧するための新たな方法にも成り得ます。
次々と紹介される応用例の中で私が興味を持ったのは、Frickr(写真の共有を目的としたオンラインサービス)から得た画像データを使って3Dの地図を作る試みです。
画像動詞がハイパーリンクによって繋がれ、立体的に地図を形成します。
個人が撮った写真がこのテクノロジーによって一つにつながり、その総和以上の働きをするということに、感動を覚えました。
将来的に、この技術が普及すれば、学校の教室などでもより視覚的、直感的に世界の観察でき、教育の方法にも新たな可能性を与えるのではないでしょうか。
【印象的な英語表現】
and they make something emergent that's greater than the sum of the parts.
【紹介者】
Nagatarian
Tuesday, February 21, 2012
Sebastian Wernicke: 1000 TEDTalks, 6 words
http://www.ted.com/talks/sebastian_wernicke_1000_tedtalks_6_words.htmlのURLをクリックして、TED本体に行くと、画面右横上のopen interactive transcriptで文字から音声・画像も呼び出せます。
【内容紹介】
TEDには、今や1,000以上もの動画が存在し、私たちの好奇心をくすぐってくれる。
しかしながら、その全てのトークを知るには莫大な時間と費用がかかる。
それを解消する術がないかと考えたWernickeは、Ernest Hemingwayが過去に
"For sale: baby shoes, never worn"が最高傑作だと語っていたことや
6語で自叙伝を作るプロジェクトから、6語でTED Talksの動画をまとめることができないかと考える。
TEDでは一つのTalkで、平均2,300語が話される。
これを6語でまとめることは、無理な行動であるかもしれないし、
要約をまとめたものををリストアップするとまた膨大な量になってしまう。
これをどうまとめればよいのか、
それを考えさせる一つの提起として考えると、
日常にある煩雑なことをまとめるためのヒントをくれるのではないか、と私は思う。
【印象的な英語表現】
We could have been done by lunch here.
ある提案をしたときに使用したこの言葉。
さっさと片付ければ、すぐに終わると言いたいのでしょうか。
6語で全てがつかめれば、「【昼】飯前」でしょうに。
【紹介者】
Dn.Scott
【内容紹介】
Sebastian Wernicke は、どんな長い内容も6語で要約することが出来ると考えた。
それは、Hemingwayが6語で考えた小説、For sale; baby shoes, never wornであったり、
ある人の自叙伝などはFound true love, married someone else.というものに集約できることに由来する。
数多くあるTED全体の内容を6語に集約しようとするものの、そのためには多くの問題を解決しなければならない。
予算であったり、手間であったり、集約する言葉であったり...
Sebastian Wernicke は99.50ドルを支払うことで、6つの要約文まで絞り込む事が出来たが、その6つの文はどれもがTEDの特質であり、省くことが出来なかった。そんなとき、その6つの要約文から浮かび上がってきた6つの単語をつなぎ合わせると、彼は最後の答えに行き着いた。
Why the worry I'd rather worry
【印象的な英語表現】
For sale; baby shoes, never worn
これはこのスピーチの人の言葉では無く、Hemingwayの言葉である。
この言葉について調べたのだが、Hemingwayが作った、これで完結した物語である。
言葉は様々な解釈の幅が存在することから、重ねれば重ねるほど、物語はその解釈の幅を狭めていく。
この物語は6語で構成されている。様々な解釈を許す。
この物語は、非常に多くの想像を掻き立てる。たった6語で、ここまで表現できる、言葉の力に凄さ。
【紹介者】
Ryochin
Shawn Achor: The happy secret to better work
http://www.ted.com/talks/lang/en/shawn_achor_the_happy_secret_to_better_work.htmlのURLをクリックして、TED本体に行くと、画面右横上のopen interactive transcriptで文字から音声・画像も呼び出せます。
【内容紹介】
「みなさんは普段「どのようなレンズを通して」世界を見ていますか?」
恐らくこう聞かれて多くの人は、私たちが世界を見るために必ず通している「レンズ」の存在に気付いていないため、戸惑ってしまうかもしれません。
私たちは世界をある「レンズ」を通して見ています。そのレンズの種類によっては世界を否定的にとらえたり、また逆に肯定的にとらえたりします。この動画では普段気にすることのないこの「レンズ」を変えることで、自らの世界の見方を変え、そして自分自身を変えることができることを教えてくれます。
またShawn Achorの話し方には聞き手を非常に惹きつける力があります。様々なジョークを織り交ぜたり、イントネーションや表情を巧みに駆使する彼のプレゼンからは内容以外にも学べるところが多いのではないでしょうか。
さてあなたはどんな「レンズ」を通してこの動画を見ますか?
【印象的な英語表現】
See what we're finding is it's not necessarily the reality that shapes us, but the lens through which your brain view the world shapes your reality. And if we can change the lens, not only we can change your happiness, we can change every single educational and business outcome at the same time.
この表現は内容を的確に且つわかりやすく表現している部分だと思ったために引用しました。世界を見る「レンズ」を変えることで、私たちが見る世界を、そしてまた私たち自身をも変えることができるのですね。
【紹介者】
ルーレイロ
【内容紹介】
幸福と成功の関係性について紹介している動画です。話者は幼少期に家で妹と繰り広げたやりとりをきっかけにポジティブ心理学というものを発見しました。人の幸福の度合いとは環境が決定するのではなく脳が周囲の環境をどう処理するかにかかっているというものです。例えば暗い話題ばかり流れるニュースばかりを見ていると脳が現実はネガティブなことばかりだと思い込むが同じ状況でも楽しい人と楽しい日々を過ごしていると脳は現実を幸福と考えるというように。
ありがたく思うことを毎日新たに3つずつ書くということを21日間続ける、過去24時間のポジティブな体験を日記に書くなど脳がよりポジティブになるよう訓練する方法も紹介されています。考え方を変えれば人生が変わるのです。
【印象的な英語表現】
The absence of disease is not health. この一文に人の思考についてのスピーチの要素が込められていると思います。
【紹介者】
Shu
【内容紹介】
これは今までで一番好きな動画かもしれません。ポジティブ脳が成功を導くということを主張している動画です。普通私たちは、「成功したら幸せになる」と考えて、成功しようと努力をします。しかし、頑張りすぎて、あるいはなかなか努力が実らなくて、ストレスを感じたり、諦めたりして、ネガティブな方に考えてしまうことがよくあるのではないでしょうか?
これからは、「成功の先に幸せ」ではなく、それを反転させた考え方が必要です。つまり、「幸せが成功を導く」のです。私はこの考えに賛成です。自身の経験上、ネガティブな考えのときには嫌な結果しか待っていません。そしてそれは重なるものです。きっとみなさんもそういう経験が多いと思います。
ですが、ただ単にポジティブに考えようとしても、難しいです。話者はポジティブ脳を作る1つの方法を紹介しています。
それは、ありがたく思ったことを一日3つ書くことを、21日間続ける、というものです。
ポジティブ脳は、幸福感を引き起こすだけでなく、あらゆる学習機能をオンにして、違うやり方で適応できるようにする役割を持つそうです。これが広まれば、世界のあらゆる問題も違った切り口で解決できるようになるかもしれないと思いました。
【印象的な英語表現】
If we study what is merely average, we will remain merely average.
私たちは何事も正常を平均とします。例えばデータを取ってグラフ化したときには、異常値は削除しようとします。人物にも同様に、平均を基準にするのではなく、平均をはるかに超える部分を積極的に追求することによって、その人物の何か秀でた才能を見つけ出すことになるのに加え、他の人も平均までにあげることにもなるという考えを主張しています。
本当はもっと引用したかったですが、長すぎたので動画で聞いてみてください。
ちなみに、脳科学者の茂木健一郎先生もある番組で、極論ですが「変人に従え!」という主張をしておられたのを見ました。全ての人には変人の芽があるのに、平均になろうとしてその芽を表さないということを言っておられました。ポジティブ脳とはまた違う話になるとは思いますが、ちょっと似ているなと思ったので紹介します。
【紹介者】
Akko
【内容紹介】
私たちは今まで幸福になるために努力し、成功しようと頑張っていますが、ショーン・エイカー氏はこれの逆だと述べています。幸福になることで実際生産性や成功の可能性を押し上げるというこ
とを楽しい講演の中で述べています。成功と幸福の関係を考え直すことで、よりよい人生を過ごすきっかけになるかも知れません。
【印象的な英語表現】
If happiness is on opposite side of success, your brain never gets there.
ショーン氏いわく、脳は成功の度にさらなる成功を再定義していくため、もし成功した後に幸せが訪れるのであれば決して幸せを感じることはないと言っています。この考えこそがショーン氏がこ
のテーマで考える大きな動機になったのではないでしょうか。
【紹介者】
Shige
Pranav Mistry: The thrilling potential of SixthSense technology
http://www.ted.com/talks/pranav_mistry_the_thrilling_potential_of_sixthsense_technology.htmlのURLをクリックして、TED本体に行くと、画面右横上のopen interactive transcriptで文字から音声・画像も呼び出せます。
【内容紹介】
プレゼンテーターのPranav Mistryは、第六感、すなわち「直感」に基づいて操作できるデジタルデバイスを探求しました。
彼は、日常生活において重要な位置にある「ジェスチャー」を、デジタル世界のために役立てようと考えたのです。
マウスのローラーを使った、「ジェスチャーをコンピュータに送る装置」
「アナログで書くと同時に、内容がデジタル化されるメモ」
「検索語を打ち込む代わりに、モノを乗せて関連情報を検索するgoogle map」
これらの様々な探求の末、彼は"Sixth Sense Device"を発明しました。
"Sixth Sense Device"
言葉で説明するには複雑すぎる(もしくは斬新すぎてイメージしにくい)デバイスです。
小型のコンピュータ、カメラ、プロジェクタを1つにしたデバイスで、私たちはこれを首から下げて使います。
両手の親指、人差し指に装着したカラーマーカー(指サックのようなもの)のジェスチャーを読み取り、プロジェクタから現実世界のあらゆる「平面」に画像を出力します。
例えば、写真を取る動作(指で四角のフレームをつくる動作)をするだけで写真をとれたり、本を手に取るだけでAmazonのレビューを参照したりできます。
"Sixth Sense Device"によって、私たちはポケットからカメラやスマートフォンを取り出すことなく(つまり、より直感的に)デジタルの世界にアクセスできるのです。
私がこの動画を紹介した理由は、私自身が以前から、「アナログとデジタルの円滑な接続」の必要性を感じていたからです。
「コンピュータが苦手」という人の多くは、現在のコンピュータの複雑な操作に引け目を感じているのではないでしょうか。
確かに、一昔前に比べると、スマートフォン等の普及によって、その「接続」は随分なめらかになりました。
しかし、デジタル世界へのアクセスを円滑に行なうには、テクノロジーについてある程度の熟達が必要です。
また、熟達した者にとっても、デジタル世界へのアクセスは未だ「一手間」かかるものであり、現在のテクノロジーの「直感性」が十分であるとは思えません。
デバイスの「直感性」を洗練させ、アナログ世界とデジタル世界の敷居を取り払うことは、ユーザーを拡大や、より大きなネットワークの構築を推進する重要な課題なのではないでしょうか。
【印象的な英語表現】
integrating these two worlds
(もちろん「2つの世界」とはデジタルの世界と、日常生活(アナログの世界)のことです)
【紹介者】
Nagatarian
【内容紹介】
実際の身体を使用したコンピューター技術について紹介した動画です。
この技術によりコンピュータ世界をより直感的に操作することができる
と語られています。
【印象的な英語表現】
We want to know about things. We want to know about dynamic things going around.
人間はすべての物事に関心があるはずであるという説明がなされています。大学生活で学びたいことを見つけ人間として当然の生活をしなければならないと痛感しました。
【紹介者】
セイント
例えば、写真を取る動作(指で四角のフレームをつくる動作)をするだけで写真をとれたり、本を手に取るだけでAmazonのレビューを参照したりできます。
"Sixth Sense Device"によって、私たちはポケットからカメラやスマートフォンを取り出すことなく(つまり、より直感的に)デジタルの世界にアクセスできるのです。
私がこの動画を紹介した理由は、私自身が以前から、「アナログとデジタルの円滑な接続」の必要性を感じていたからです。
「コンピュータが苦手」という人の多くは、現在のコンピュータの複雑な操作に引け目を感じているのではないでしょうか。
確かに、一昔前に比べると、スマートフォン等の普及によって、その「接続」は随分なめらかになりました。
しかし、デジタル世界へのアクセスを円滑に行なうには、テクノロジーについてある程度の熟達が必要です。
また、熟達した者にとっても、デジタル世界へのアクセスは未だ「一手間」かかるものであり、現在のテクノロジーの「直感性」が十分であるとは思えません。
デバイスの「直感性」を洗練させ、アナログ世界とデジタル世界の敷居を取り払うことは、ユーザーを拡大や、より大きなネットワークの構築を推進する重要な課題なのではないでしょうか。
【印象的な英語表現】
integrating these two worlds
(もちろん「2つの世界」とはデジタルの世界と、日常生活(アナログの世界)のことです)
【紹介者】
Nagatarian
【内容紹介】
実際の身体を使用したコンピューター技術について紹介した動画です。
この技術によりコンピュータ世界をより直感的に操作することができる
と語られています。
【印象的な英語表現】
We want to know about things. We want to know about dynamic things going around.
人間はすべての物事に関心があるはずであるという説明がなされています。大学生活で学びたいことを見つけ人間として当然の生活をしなければならないと痛感しました。
【紹介者】
セイント
Sunday, February 12, 2012
大学での学びを社会に開く ―英語動画紹介のWeb公開実践から―
以下の文章は、私が学内のとある報告書に書いたものです。このブログに関連するものですから、ここに掲載しておきます。
***
大学での学びを社会に開く
―英語動画紹介のWeb公開実践から―
柳瀬陽介(英語文化教育学講座)
1 言語ゲームの中の理解
ケースメソッド授業の利点は、学生に積極的な発言を求めて、彼・彼女らの理解を公的(public)なものにできるということである。従来の講義中心の授業では、発話するのは教師ばかりで、学生は講義内容の理解を自らの心の内で私秘的(private)に形成するだけであった。学生が自分の理解を表出し、理解の妥当性を他者と共に人々の前で共に吟味する機会がほとんどなかった。したがって、理解表出のほぼ唯一の機会である学期末の試験では、その「理解」を、この条件下で最も妥当な形で ― つまりは、教師が講義で述べた通りの形で ― 忠実に再生することが学びの慣習とすらなっている。早い話が「丸暗記」を学びのほぼ唯一の形態としているのだ。ゆえに学んだ内容は応用が効かないし、すぐに忘れ去られてしまう。このような暗記型の学習が、複合的で多文化的な現代社会に通用しないのは言うまでもない。
ウィトゲンシュタインも『哲学的探究』で述べるように、理解は、それぞれの理解が生をもつそれぞれの言語ゲーム(生活様式)の中で、他者と共に歴史的に形成され確認され修正されてゆくものである(注1)。理解とは、複数の人々がそれを共有しようと言語ゲーム(生活様式)を共にしてきた過去に根ざすものであり、その理解への新参者(学習者)は、その過去の慣例 (Gebrauch)(注2)を尊重しつつも、自らの理解を自らの言動で示し、その共同体の他者と共に、その理解の未来を試行錯誤しながら実現してゆく。
この点からするなら、日本の大学生の学びも、期末試験用紙という閉ざされた媒体によって吟味されるだけでなく、ケース授業のように教室内という、閉ざされてはいるが、学習者個々の私秘的な心を超えた公的な空間で探究される必要がある。さらには、教室という空間も超えて学習者が自らの理解を公的に示すことも、積極的に試みられるべきであろう。本稿では、そのような試みの小さな一つとして、筆者の「英語動画紹介のWeb公開」実践をごく簡単に紹介する。
2 学びの空間は電子的に拡張される
筆者は「英語動画で高度な英語説明力をつけよう!」というブログを2011年4月5日に開設し、以来今日(2012/02/13)に至るまでで約180本の英語動画の紹介をしている(注3)。紹介といっても、これは筆者ではなく学生によるものであり、学生は自らが興味をもち、かつ英語学習の点でも有用と感じた英語動画(多くはTED(注4)からのもの)を日本語で紹介している。紹介項目は、必須項目が「動画のタイトル」、「動画のURL」、「動画の内容紹介・解説」、「動画の中での印象的な英語表現」、「紹介者の名前(ニックネームか実名)」であり、任意項目として「紹介者のTwitterアカウント」、「紹介者のブログなどのURL」が設けられてある。
学生としてはたとえ匿名だとしても自分の紹介文が、広く公開されるのでそれなりに気を使って紹介文を書こうとするし、学生同士でもお互いの紹介文に刺激を受けていることはしばしば筆者も耳にしている。この学生の紹介文は、主に授業用のWebCTシステムによって提出させ、筆者がまとめてブログに掲載している。掲載と同時にその知らせをツイッターでも流すが、流す度に何人かの方はそのツイートを「お気に入り」にしたり「リツイート」したりして、この情報を活用してくださっている。
このような広がりは、紹介文を書く学生にとっても、紹介文を読むブログの一般読者にとっても有益な、いわゆるWin-Winの体制になっているのではないかと自負している。この英語動画紹介は、以前は授業受講者だけが参照できるWebCTシステムで行なっていたが、これを広くブログで一般公開したのは成功だったのではないかと考えている。
3 HTMLの簡単な学習の効果
しかしこのブログ公開も、当初は筆者にとって大きな負担であった。WebCTシステムなら、学生が投稿した紹介をそのまま他の学生も閲覧できるが、ブログ公開するためには、筆者がいちいち紹介された英語動画のリンクや埋め込みのHTMLを設定しなければならなかったからである。HTML設定といっても簡単なもので、たかだか一つの紹介に数分かかるだけであるが、一度に20-30本紹介するとなると、その時間負担は結構なものになる。忙しい時など、学生の紹介をWebCTシステムに残したまま、ブログ公開できないままに終わってしまった。
このHTML設定の単純作業を、TA (Teaching Assistant)を新たに雇用して行わせることも一瞬考えたが、それよりも、Webの基本言語であるHTMLの初歩を学生に教えて、学生にHTML設定をテキストファイルでさせて、筆者は基本的にそのテキストファイルをブログにそのまま貼りつければいいだけの体制にした方が教育的にも、効率的にも良いことに気づいた。
そこで、HTMLに関する基本的解説をブログに掲載し(注5)、なおかつ、すぐにHTML設定ができるようなテンプレートも用意した(注6)。その結果、多くの学生は、筆者がコピーするだけでブログ公開できるHTML設定ができるようになった。一部の学生は、最初はHTMLという言葉を聞いただけで敬遠していたが、HTMLの基本解説をして恐怖心を取り除くことを試みたところ、きちんとHTML設定ができるようになった。
しかしごく少数の学生は、半年たってもHTML設定に慣れず、筆者がそのままコピーしただけではエラーになってしまうようなファイルしか提出できていない。筆者の立場からすれば、HTMLに関する基本的な解説を行い、かつそれを参照すれば必ずできるようなテンプレートも用意しているので、HTML設定に失敗するわけがないと思い込んでいるのだが、少数とはいえ、未だにHTML設定ができない学生がいるということは、まだどこかに落とし穴があるということである。現時点で考えていることは、そのような学生に手取り足取りでHTML設定をさせても、条件が少しでも変わればその学生はできなくなるであろうから、基本的な理解と「習うより慣れろ」式の実践の両方を重視する方法が好ましいのではないかということである。これは今後の課題の一つとして考え続けたい。
このように大学の学びを社会に開くためには、理解に関する教師の認識論の変容だけでなく、具体的で瑣末ともいえる技術的指導も重要であると筆者は考える。このことに限らず、教育学研究では、抽象性と具体性の両極を大切にしたい。
(注1)
(注2 )
ウィトゲンシュタイン『哲学的探究』43節の有名な箇所("Die Bedeutung eines Wortes ist sein Gebrauch in der Sprache.")に基づく表現。
(注3)
(注4)
(注5)
(注6)
Wednesday, February 1, 2012
Earth View in Google Maps
【内容紹介】
これはgoogle earthについて紹介している動画です。この授業をきっかけに僕もアカウントを作り、googleは使用するようになったのですが、名前はよく耳にするのに使用したことのなかったgoogle earthについて細かく説明されていて、よくわかったので紹介します。
【印象的な英語表現】
Now that we’ve worked up our appetites, let’s find a place to get some gelato nearby.
Google earthの機能を客観的に説明するだけではなく、主観的に、自分が今旅行中であるかのように思わせる文が出てきて、面白いなと思いました。
【紹介者】
グリーン
Does this music exploit teenage girls?
【内容紹介】
ジャカルタにも姉妹グループができ、日本国内にも次々と姉妹グループが誕生して今や日本国内のみならず、世界中で有名になりつつあるAKB48。しかし、日本国内ではあまり見られませんが世界的な目で見るとやはり非難もあります。この動画はAKB48のトップである秋元康さんにCNNのレポーターがインタビューするという内容になっています。インタビューの中で、レポーターの方は日本ではほとんど問題視されていない問題、例えば「制服が邪魔をする」という曲の歌詞の問題や日本国内でヒットを記録した「ヘビーローテーション」という曲のpvの問題点などを指摘し、その問題について秋元さんに意見を求めています。この動画は二部になっているものの続きの動画ですが、この動画を見たことによって違った物事のとらえ方を知ることができ、物事を多面的にみる練習にもなりましたし、ただ単純にすべてを受け入れるのではなく、ときには批判するということの大切さを学べました。
【印象的な英語表現】
"Are you in some way contributing the problem?" "No, it's an expression of art."
この質問は、問題の核心にダイレクトかつストレートにせまった質問だと思います。問題となっている歌詞や映像をアートととらえるか問題だととらえるかはやはり人によって違うと思うし、その判断は個人にゆだねられていると思いました。
【紹介者】
h.m.
Benjamin Zander on music and passion
http://www.ted.com/talks/benjamin_zander_on_music_and_passion.htmlのURLをクリックして、TED本体に行くと、画面右横上のopen interactive transcriptで文字から音声・画像も呼び出せます。
【内容紹介】
これは有名なTED動画の一つです。
話し方は早いですが字幕のおかげで
理解できないほどではありません。
彼によると我々は皆「音痴」ではありません。
様々な例を活用した彼独自の音楽の世界を
どうぞ楽しんでください。
【印象的な英語表現】
and I made a vow. And the vow was, I will never say anything that couldn't stand as the last thing I ever say." Now, can we do that? No. And we'll make ourselves wrong and others wrong. But it is a possibility to live into.
私たちは他人を悪くいうこともあり、それが最期の言葉とならないという確証はない。後悔しないように、大切に生きましょう。
【紹介者】
えーすけ
【内容紹介】
ベンジャミン・サンダーがユーモアたっぷりにクラッシック音楽の魅力を伝えます。
彼の情熱的で素晴らしいピアノ演奏や、音楽を通して得た人生観や成功のカギについて
の話などがきける盛りだくさんな内容になっています。
【印象的な英語表現】
人生の成功のカギについて述べている時に言っていた“It's about how many shinning eyes I have around.”という言葉がとても印象的でした。
自分の周りに目が輝いている人が多いということは、自分が存在する意義や価値があり、また、人の興味を引くことのできる存在であるということだと思います。
この状態はその人自身にとっても、周りの人にとっても幸福な状態なのではないでしょうか。そんな人生が送れたらとてもすてきですね。
【紹介者】
Nao
Sergey Brin and Larry Page on Google
http://www.ted.com/talks/lang/en/sergey_brin_and_larry_page_on_google.html
【内容紹介】
この動画は、世界的な検索エンジンであるgoogleの重要性とその広まりを図示し、わかりやすく説明しています。身近なテーマなので内容も理解しやすく面白いです。また、話し手の方はユーモラスなジョークにとてもキレがあり、とても話し上手な人なので聞いていて飽きないです。
【印象的な英語表現】
And I think we're really lucky to have that kind of business model because everyone in the world has access to our search, and I think that's a tremendous, tremendous benefit.
googleの世界中での圧倒的な普及率を端的に表しています。
【紹介者】
punt
American History
【内容紹介】
アメリカの歴史を資本主義的立場を強調して描いたアニメーション。ヨーロッパ諸国が取り組んだ奴隷制度の問題が主として取り上げられているが、銃に対する批判的な視点もその主軸の一つとなっている。アメリカ原住民遇という未知への遭遇や、魔女という不可解な存在への処遇においても、「恐怖」という感情から銃という武器を使用してきたことが読み取れる。(魔女狩りに関しては、政府による民衆の不満を誤魔化すという目的が多分に含まれていたように思われるので、ここで「恐怖」のみによるとは断言しがたいのだが、仮にそう置く。)それは武器の所持が法律で認められている現在においても変わらない。
音声は非常に早口なのだが、KKKやバス・ボイコット事件など、誰もが知っているアメリカの奴隷に関する歴史的事象に触っており、内容自体はつかみやすくなっている。
動画は、全体を通してコミカルだが非常にウィッチに富んだ内容となっている。銃がなくとも、家庭内にも包丁など凶器はあるのだが、簡単かつ殺傷能力の高い銃があることによって、アメリカで傷害事件が多く起きていることを揶揄しているように思われる。
【印象的な英語表現】
Finally, they are all safe and secure and throwing the boook. Everyone lived happily everafter.
銃が普及したおかげで、人々は幸せに暮らせた。ということを単なる恐怖から人を殺した後に言ってのけることで、銃所持に対する強烈な批判を表している。赤ん坊までが銃を持ち微笑む様は、冗談ではあるとしても非常に大きな恐怖を感じさせる。
【紹介者】
ガルボ
Dan Barber: How I fell in love with a fish
http://www.ted.com/talks/dan_barber_how_i_fell_in_love_with_a_fish.htmlのURLをクリックして、TED本体に行くと、画面右横上のopen interactive transcriptで文字から音声・画像も呼び出せます。
【内容紹介】
この先私たち人類がどうやって環境を守りながら食料を確保していくべきか語ります。
プレゼンに登場するエピソードでは、ある学者が行った画期的な養魚場について語られています。
その養魚場では人の手によって餌をあげることなく魚を育てることができるそうです。
彼は魚を人工的に育てるのではなく、そこに豊かな生態系を作り上げ、鳥、プランクトン、水草、そして魚達それぞれの力によって繁殖させる方法をとりました。
その試みは大成功し、養殖よりおいしい魚が獲れるだけではなく、そこに流れ込む川の水まで綺麗にしてしまうという素晴らしい結果になりました。
世界の食料事情はこの先どうなるのでしょうか?乱獲によって魚は減り、豊かな土壌も農薬によって荒れていきます。
これからは食べ物の事だけではなく、それが育った環境の事も考えてみてください。
【印象的な英語表現】
Our breadbasket is threatened today, not because of diminishing supply, but because of diminishing resources. Not by the latest combine and tractor invention, but by fertile land.
彼の食料危機への考えがここにまとめられています。
食料が確保できないのは道具や技術が不足しているからではない、食料その物を作る豊かな資源、土壌が足りていないからだと訴えています。
【紹介者】
おもち
Richard Seymour: How beauty feels
http://www.ted.com/talks/richard_seymour_how_beauty_feels.htmlのURLをクリックして、TED本体に行くと、画面右横上のopen interactive transcriptで文字から音声・画像も呼び出せます。
【内容紹介】
この動画は「美」について教えてくれます。近年のアップルコンピュータ社の躍進によってデザインの美しさ、そして美しいものを使う喜び、使いやすさについて気づかされた人も多くいるのではないでしょうか。話者は動画の中で、美しさというのは「考える」ものではなく、「感じる」ものだと繰り返し訴えています。美しさの背後にある機能、難しさ、苦悩、痛み、そういったものを無意識に感じているからより美しいと感じられるのかもしれません。
動画の最後には、YouTubeに投稿された日本人の裏ワザ紹介の動画も出てきます!以前、その動画を見たときは特に何も思いませんでしたが、無駄のないものに人は美しさを感じるのかもしれませんね。
ぜひ、一度ご覧になって下さい。
【印象的な英語表現】
Form is function.
【紹介者】
たろー
Teaching one child at a time
http://www.ted.com/talks/shukla_bose_teaching_one_child_at_a_time.htmlのURLをクリックして、TED本体に行くと、画面右横上のopen interactive transcriptで文字から音声・画像も呼び出せます。
【内容紹介】
インドのスラムでは未だに多くの子供たちが学校に行けない状況にあります。
そんな子供たちの隠された才能を引き出すために話者は学校を開設しました。
また、インドでは国の教育費の9割が教員の給料に充てられるにもかかわらず、教師の欠勤率が世界トップクラスで4人に1人は一年間一度も学校に来ないという信じられない現実があります。英語で授業を行うのも家族やまわりにネイティブが居ない状況で成り立つのかどうか。様々な困難を乗り越えた話者が語るこのスピーチでは教育とは何なのかと考えさせられます。
【印象的な英語表現】
all parents all over the world want their children to lead a better life than themselves.
「学校に行かせるくらいなら働かせた方がましだ。」とスラムに住む子供たちの親は考えていると思われる方もいるかも知れません。しかしそれはまったくもって迷信です。実際私もそう考えていたゆえにこの言葉に心打たれました。
【紹介者】
さきっちょ
Damon Horowitz: Philosophy in prison
http://www.ted.com/talks/lang/ja/damon_horowitz_philosophy_in_prison.htmlのURLをクリックして、TED本体に行くと、画面右横上のopen interactive transcriptで文字から音声・画像も呼び出せます。
【内容紹介】
ある刑務所では、犯罪者が犯罪者として扱われない場がある。
それは「学びの場」である。
犯罪者たちは、そこでは1人の「生徒」として哲学を学んでゆくのである。
「善悪とは何か」とゆう疑問に対して自分なりの答えを導いた彼らは、社会復帰後は同じ過ちを犯すことはないだろう。
【印象的な英語表現】
Let’s do this.
この言葉自体は普通なのであるが、この言葉を話者は巧みに使い分けている。
1回目には、少年が殺人をする前に言ったものとして。
2回目には、少年が「善悪とは何か」とゆう哲学の疑問を考える前に言ったものとして。
同じ言葉をマイナスイメージとプラスイメージのものとして使い分けることによって、少年が「犯罪者」から「生徒」になったことを表現していると思う。
【紹介者】
べてぃ
【内容紹介】
犯罪を犯した人に哲学の授業をした経験で考えたことについて語っています。その刑務所で出会ったト二―という男とのやり取りの中でト二―にかけた言葉がとても印象的でした。善悪とは何かについて深く考えたことなかったのでとても印象に残るスピーチだったと思います。
【印象的な英語表現】
We are here for knowledge. Our enemy is thoughtlessness. This is phiosophy.
知識が無いことが今の世の中で生きていく上で困難になるというのはとてもよく分かります。知識が無いために犯罪に巻き込まれたり、知らず知らずに犯罪を犯してしまっていたりすることがあるかもしれません。犯罪に限らず知識というものは絶対必要だと思いました。
【内容紹介】
刑務所の中の哲学。タイトルだけ見れば,すごく違和感のあるタイトルですが話者であるデイモン・ホロヴィッツの力強いスピーチにかなり惹かれました。
話し方・内容ともに興味深いものでタイトルが気になった方は短いスピーチなので一度ご覧ください。
刑務所の授業の中で「道徳の基礎について話し合う」 善悪とは何か,何が善と悪を分けるのか。
こういった教育の形もあることを知り,とても感銘を受けました。
【印象的な英語表現】
Let's do this.
この表現はスピーチの中で2回出てきます。最後の表現はまさに投企と呼べるでしょう。
【紹介者】
Kouki
Joachim de Posada says, Don't eat the marshmallow yet
http://www.ted.com/talks/joachim_de_posada_says_don_t_eat_the_marshmallow_yet.htmlのURLをクリックして、TED本体に行くと、画面右横上のopen interactive transcriptで文字から音声・画像も呼び出せます。
【内容紹介】
"I am going to leave you here with a marshmallow for 15 minutes. If, after I come back, this marshmallow is here, you will get another one. So you will have two.
この動画で、心理学研究者は上記の言葉を子どもに言って聞かせる。
その際、子どもたちは大好きなマシュマロを食べるか食べまいか、大きく迷い、葛藤する。
マシュマロを食べる子どもと食べない子どもの違いは何なのか。
マシュマロをあとにとっておくこと。それがどのような意味を持つのか。
この、一見単純な実験から、人生において成功するために最も重要な秘訣を探ることができる。
見ているうちに、この動画のタイトルである「Don't eat the marshmallow yet」という意味がわかってくる、非常に面白い動画である。
可愛く、おかしい子どもたちの映像とともに、お楽しみください。
【印象的な英語表現】
To tell a four-year-old kid to wait 15 minutes for something that they like, is equivalent to telling us, "We'll bring you coffee in two hours."
たった4歳の子どもに好きなものを15分待ちなさいと言い聞かせることは大変難しいことである。
その15分間の間には、さまざまな考えと迷いが存在し、子どもたちを悩ませる。
その15分間を耐え、好きなものを我慢した子どもには、どのような能力が備わっており、将来どのように成長していくのか。
その答えをこの動画で知ることができる。
【紹介者】
Emifull
Coffee: The Greatest Addiction Ever
【内容紹介】
コーヒーが好きな方必見です。
4分未満という短い時間でコーヒーの歴史、効能、栽培方法などを説明しています。
また、説明に使われている図が面白い!
音声のスピードは速いですが、字幕と図で理解することができます。
【印象的な英語表現】
Coffee is the world’s most used psychoactive drug.
コーヒーが人間に及ぼす悪影響も説明しており、コーヒーを“drug”と表現したのは面白いと思った。
【紹介者】
のだめ
Jane McGonigal: Gaming can make a better world
http://www.ted.com/talks/jane_mcgonigal_gaming_can_make_a_better_world.htmlのURLをクリックして、TED本体に行くと、画面右横上のopen interactive transcriptで文字から音声・画像も呼び出せます。
【内容紹介】
ゲームは現実世界ではできないようなこと(例えば魔法を使うことなど)ができたりするため、
「達成できないことなどない」という感覚をゲーマーに持たせることがあります。
では、いったいゲームの何がそう思わせているのでしょうか。
また、この感覚を現実世界に適用することはできるのでしょうか。
この動画で、ゲームデザイナーのジェーン・マゴニガルはそれは可能だと主張し、その方法を説明しています。
【印象的な英語表現】
And my goal for the next decade is to try to make it as easy to save the world in real life as it is to save the world in online games.
次の10年の私の目標は、現実において世界を救うことをオンラインゲームの中で世界を救うのと同じくらい簡単にすることだ。
ゲームと現実世界はもちろん別のものであると思っている私たちにとってこの言葉は少し衝撃的なものかもしれません。
でも、それほどまでにゲームが好きで、ゲームに希望を託している彼女の熱意が伝わってくる言葉だと思います。
【紹介者】
むっちゃん
【内容紹介】
世界中の様々な問題を解決するためには2020年までにオンラインゲームを週210億時間プレイする必要がある、と聞いたらあなたは信じられますか?
私たちはゲームの世界で簡単に成長して困難を乗り越え、達成感を得ることができます。
しかし現実の世界ではそうはいきません。どうして人生はゲームのようにうまくいかないのでしょうか。
実はゲームは私たちの世界を変えうる可能性を持っています。
ゲームを単なる能天気な娯楽道具だと思っている人にぜひ見てもらいたい動画です。
【印象的な英語表現】
“Let the world-changing games begin.”
“世界を変えるゲームをはじめましょう。”
とてもかっこいい言い回しだと思います。私たちはゲームを通して、どんな未来だって創造できるのです。
【紹介者】
あじゅん
Michael Shermer: The pattern behind self-deception
http://www.ted.com/talks/michael_shermer_the_pattern_behind_self_deception.htmlのURLをクリックして、TED本体に行くと、画面右横上のopen interactive transcriptで文字から音声・画像も呼び出せます。
【内容紹介】
「信じることは自然なことである。」とマイケル・シャーマーは述べています。
この動画では、自己欺瞞の背後にあるパターンが具体的な例を挙げながら紹介されています。
宇宙人や類似科学といったものをどうして人は信じてしまうのでしょうか。
その答えがこの動画を見ることによってクリアになるでしょう。
【印象的な英語表現】
Belief is the natural state of things.
「信じるというのは人間にとって自然なことである。」
私たちは信じないと落ち着かないから信じるのです。
【紹介者】
きゃん
How language transformed humanity
http://www.ted.com/talks/mark_pagel_how_language_transformed_humanity.htmlのURLをクリックして、TED本体に行くと、画面右横上のopen interactive transcriptで文字から音声・画像も呼び出せます。
【内容紹介】
この動画は言語の成り立ちについて説明し、今のグローバル社会での言語の在り方に言及しいています。もともとは自分の財産や技術を守るために生み出されたであろう言語がこの時代では技術や考えを伝えるための妨げとなってしまっている。私たちは世界で共通の言語を必要としているのではないか。という内容です。すんなり、はい、そうですねというわけにはいかない論題ですが、この動画には人間の祖先からさかのぼって言語のことを説明してあるので、勉強になると思います。ただ、英語が少し難しいのと話すスピードが速いので聞くのには時間がかかります。
【印象的な英語表現】
And that question is whether modern , grobalised world we can really afford to have all these different languages.世界共通語というものを作るべきかといった議論を聞いたことがありますが、それより大事なのは世界中の識字率を上げることではないかと思いました。
【紹介者】
はくさい
Peter Tyack: The intriguing sound of marine mammals
【内容紹介】
海中の不思議な音についての動画です。
この音はクジラとイルカが奏でており、主に仲間との交信に使われています。
歌うクジラについての紹介はとても衝撃的だ興味深いものでした。
ぜひ、海の生き物たちが奏でる歌を聞いてみてください。
【印象的な英語表現】
I'm going to try to take you on a journey of the underwater acoustic world of whales and dolphins.
動画の始まりの1文です。
これからどんな話が始まるのかとわくわくしました。
【紹介者】
しぇいみー
Art made of storms
http://www.ted.com/talks/nathalie_miebach.htmlのURLをクリックして、TED本体に行くと、画面右横上のopen interactive transcriptで文字から音声・画像も呼び出せます。
【内容紹介】
この動画の最初には、短い音楽が流れます。この音楽は、ハリケーンのときの気象を数値化して楽譜にしてつくられた音楽です。この様な自然現象を音楽として表すという発想は今まで想像したこともなくとても面白いと思いました。動画の中では計測した気象条件が音楽になるまでの過程も述べられています。計測した数値をどのように音楽にしていくのか、興味深いです。
【印象的な英語表現】
This piece here is read very differently depending on where you place it.
計測した数値を3D化したモデルが映像にでてきます。これには全ての現象の数値が色分けして表してあるので、美術館にあれば芸術品としてみることができ、科学館に置けば3D化された科学のデータとしてもはたらきます。そして音楽ホールに置けば、楽譜のもとにもなるというのです。
【紹介者】
よねやま
【内容紹介】
ハリケーンから観測された気温、風、気圧などの目に見えないものの気象データを3Dのグラフにて可視化し、それを楽譜として読んで音を奏で、聞いて触れることのできるものへと変えていく。ハリケーンから音を生み出す。つまり科学から芸術を創り上げているのである。
さらにこの研究では、「目で見るための表現方法がこの世界にはどのような形で存在しているのだろう」という芸術家の思いを、「科学」に対してぶつけている。
【印象的な英語表現】
This piece here is read very differently depending on where you place it.
You place it in an art museum, it becomes a sculpture.
You place it in a science museum, it becomes a three-dimensional visualization of data.
You place it in a music hall, it all of a sudden becomes a musical score.
この作品はあなたがどこに置くかによって、様々に変化する。
美術館に置けば彫刻作品となり、科学館に置けば3Dの可視化されたデータとなる。
またそれをミュージック・ホールに置いてみると、突然楽譜になってしまうのだ。
【紹介者】
スカッシュ
Kirk Citron: And now, the real news
http://www.ted.com/talks/kirk_citron_and_now_the_real_news.htmlのURLをクリックして、TED本体に行くと、画面右横上のopen interactive transcriptで文字から音声・画像も呼び出せます。
【内容紹介】
現在私たちの周りにはあまりに多くのニュースが溢れています。
ですがそのすべてが重要で将来に影響を及ぼすようなものでしょうか?
毎日のように流れるニュースのほとんどがもしかすれば長期的にみて取るに足らないものかもしれません。
【印象的な英語表現】
In the long run , some news stories are more important than others.
長期的にみて、重要でないニュースとそうでないニュースがある。
このことを念頭においてこれからニュースを見たいと思いました。
【紹介者】
そーいち
Derek Sivers: Weird, or just different?
http://www.ted.com/talks/derek_sivers_weird_or_just_different.htmlのURLをクリックして、TED本体に行くと、画面右横上のopen interactive transcriptで文字から音声・画像も呼び出せます。
【内容紹介】
私たちが今、当たり前だ、これが正しいと思っていることが、世界中でそうとは限らない。しかし、間違いではない。この動画では、そのことについて、はっとさせられます。中国の医者は人を健康に保つことが仕事と考えられており、健康なら医者にお金を払います、病気になったらお金は取られません。どうですか、なるほどと思うでしょう?
【印象的な英語表現】
There's a saying that whatever true thing you can say about India, the opposite is also true.
「何であれ正しいことの逆はまた正しい」という言葉がインドにはあります。
わたしは、これを聞いた時、なるほどと思いました。
世界中で、現地ではあたりまえと思っていることが、他のところでも通用するかといえば、そうではない。しかし、間違っているわけではない。
ものごとの考え方が変わりました。
【紹介者】
しょこら
【内容】
難しい内容かと思いきや、ユーモアのある考えを提示していました。
【印象的な英語表現】
「Whatever true thing you can say about India,the opposite is also true.」
わたしにとってはとても新鮮な考えでした。
【紹介者】
うえき
【内容紹介】
短いスピーチですが、「あらゆるものは別の見方ができる」ということをその中で紹介しています。世界地図が南半球の国のものでは私たちが普段見ている物と反対である、といったような例を用いて違う視点で考えることを促しています。
【印象的な英語表現】
there's a saying that whatever true thing you can say about india, the opposite is also true.
この考えかたを持っておくことはいろんな場面に応用できるのではないかと思いました。例えば将来、職場などで意見の対立があったとしても一度このように考えることで自分考えやアイデアが深まったりするのではないかと思いました。
【紹介者】
Shige
Thomas Thwaites: How I built a toaster -- from scratch
http://www.ted.com/のURLをクリックして、TED本体に行くと、画面右横上のopen interactive transcriptで文字から音声・画像も呼び出せます。
【内容紹介】
世の中には様々なモノがあふれています。まさに今、向かっているパソコンもその一つのいい例ですが、ほかにもテレビ、レンジ、冷蔵庫など日常的にお世話になっている電化製品、ゴミ箱や机などの家具。
よく考えるとこれらの道具を作るにはあらゆる工程、技術、知識、材料が必要になってきます。例えばゴミ箱一つにしてもプラスチックを溶かしたり、その型を作ったり、大変です。
動画の話し手Thomas Thwaites氏は、作家Douglas Adams氏の"The Hitchhiker's Guide to the Galaxy"を読みます。
20世紀の人間が、きわめて原始的な技術しか持ち合わせていない人間たちの住む惑星にやってきて、自分の持っている20世紀の技術でこの惑星に村を作り、みんなを従えて王様になろうと企みますが、
よく考えると彼にはその技術を応用する力がなく、サンドウィッチを作ることさえもままならないくらいだった。
という内容の話で、これを読んだThomas氏は、電化製品の中でも簡単な構造のトースターに目をつけ、「これなら自分でもつくれるかもしれない」と思うようになります。
そこで彼は一番安くて一番シンプルな構造のトースターを分解してみるのですが、そこには400を超える部品が……
彼は材料を鋼、胴、プラスチックなどの最小限に絞ります。まずは鋼を手に入れる→そのためには鉄がいる→鉄は鉱物から作る→鉱山に行く。
そうやって彼は石油会社に電話をかけたり、鉱石を採りに行ったり……はたして彼はトースターを作ることができたのでしょうか?
この動画の見所は2つ。1つ目は僕たちの周りにあふれている当たり前のもの、それがどれだけ昔の人にとっては当たり前でなく、ありがたいものなのかを改めて考えさせられます。
2つめはThomas氏の巧みな話術。彼自身は何の面白みもなさそうに話すのですが、その話し方がかえって面白い。間抜けなことを当たり前のように言う、これも面白い。
面白く、そして考えさせられる一挙両得な動画です。
【印象的な英語表現】
But he didn't have Wikipedia.
上記の内容紹介で出てきた"The Hitchhiker's GUide to the Galaxy"で主人公の状況を表現するために用いた言葉です。
確かにウィキペディアも「当たり前だけどないと困る」ものですね。
【紹介者】
ジース
Rugby - World in Union
【内容紹介】
今回紹介するのは題名から見ても分かるように本当に個人的な趣味の動画、ですらなく、歌詞付きの歌です。ここに載せていいのか分かりませんが、知らない方も多いと思うので紹介させていただきます。ご存知の方もいるかもしれませんが2011年はニュージーランドでラグビーワールドカップがありました。そして今回紹介するのは毎年ラグビーワールドカップのテーマ曲となっている"World in Union"という曲です。この曲の面白いところは、メロディーはみなさんもよく知るホルストの組曲『惑星』の第4曲の「木星」の中間部と全く同じ(平原綾香さんの「Jupiter」と同じ)なのですが、曲調が大会ごとに開催地の土地柄に合わせてアレンジされているところです(例として1995年の南アフリカワールドカップでは、民族音楽風にアレンジされました)。そして何といっても歌詞がとても感動的なんです。曲名を見て分かるようにテーマは「世界を1つに」であり、そのために宗教、人種全ての枠を越えてみんなの力を合わせようというメッセージが力強くつづられています。
今年は日本にかつてない震災が起こりました。その時多くの国から日本に援助の手がさしのべられ、まさに世界が日本を応援してくれました。そしてワールドカップの開催地でもあったニュージーランドでも大きな地震が起こりました。今年のワールドカップで日本とNZは予選リーグで試合をしたのですが、試合前には両国の震災の犠牲者の方たちに黙祷が捧げられました。そしてその後、試合のハーフタイムにはこの曲が流れました。スタジアムには、互いに助け合おう、という意味の日本語、英語が多く掲げられました。
僕自身いつも試合前にはこの曲を聞いて勇気をもらっています。
かつて「世界を1つに」といえば"We are the World"という名曲が(今も)とても有名ですが、個人的にこちらの曲もみなさんに知ってほしくて今回紹介しました。もちろん、英語力向上のためにもこの曲の歌詞を理解することは非常に役立つと思います。
【印象的な英語表現】
Searching for the best in me. I will find what I can be. If I win, lose or draw. It's a victory for all.
自分にできる最大限のことをする。それが最も大事なことである、というこの歌詞から、ラグビーは小さい人も大きい人も、全てが活躍できるスポーツである、という意味の真意と、今年の日本のような困難がまたどこかに起きたとき私たちがすべきことの2つの意味を感じました。
【紹介者】
KU
Kyle Thiermann - Surfing For Change
【内容紹介】
話者は21歳のプロサーファー。彼は18歳のときに学校で学んだ金融についての超初歩的な知識と、自身がサーフィンをすることで経験したある出来事から、自分の小さなアクションが多くの人々に影響を与えることができるのではないかと感じ、現代問題に関する小さな映像フィルムを創り続けまず。やがてそれは他の人々を感化させ、巻き込み、大きな業績へとなります。1人のサーファーが自身の仕事であるサーフィンを通して人々に変化を起こしたその軌跡です。
私はこの話者の営みはTEDが歩んだ道のりとまさに同じではないかと思いました。いきなり大きなことを成し遂げることはできません。きっかけはいつだって小さく、シンプルなことなのです。
一番衝撃的だったのは、話者の登場してきた格好でした。
【印象的な英語表現】
Through your daily decisions you have the power to change the lives of other people around the world
私たちが日々生活を送る中で、何か小さなことを決断し、実行することが世界を変えることにつながる、と彼は述べています。経験者は語るといったところでしょうか。
【紹介者】
KU
DANCES WITH WOLVES
【内容紹介】
柳瀬先生がお奨めしてくださったDANCES WITH WOLVESを観て、授業で教わったとおり、言語コミュニケーション力の表現がうまくなされている作品だと思ったので紹介させていただきます。
ネタバレもあるので詳しい内容は各自でwikipedia等で調べていただきたいのですが、概要と致しましてはアメリカ南北戦争時のフロンティア政策を舞台に軍人の主人公John Dunbar(Dances With Wolves)とあるインディアン部族の心の交流を描いた作品です。
当然のことながらはじめのうちはお互いに会話も儘ならず、たとえば、主人公とインディアン聖職者のKicking Birdsは英語の'buffalo'とインディアン言語の'tatanka'をジェスチャーだけで一致させたり、通訳役に選ばれたアメリカ生まれインディアン育ちのStands With A Fist(のちの妻)は英語文法をはっきりとは覚えていないようで文が単語の連続になってしまったりします。
これらの場面は授業で教わった言語コミュニケーション力、すなわち
1.心を読む力
(a.言語を使わずに~ b.言語を通して~)
2.身体を使う力
(a.非言語的に~ b.言語的に~)
3.言語を使う力
(a.前・文法的に~ b.文法的に~)
をそれぞれ当てはめながら観てゆくとより効果的だと思います。
最後に個人的に印象に残った場面を2箇所紹介して終わります。まずは、終盤にStands With A FistがJohn(Dances With Wolves)に伝える'My place is with you. I go where you go.' 生まれはアメリカであれ、育てられたのはインディアンという彼女がたどたどしくも口にしたこの言葉にはその文字通りの意味以上に伝わってくるものがあります。
次に、これも終盤でインディアンの親友Wind In His HairがJohnに別れを告げるために叫ぶ'Dances With Wolves. I am Wind In His Hair. Do you see that I am your friend? Can you see that you will always be my friend?' これは実際にはインディアン言語での叫びですが、それまで約3時間も言語コミュニケーション力について考えながら観ていると言語そのものはわからないなりに伝わってくるものがあります。
興味を持ってくださった方はぜひご覧ください。
【印象的な英語表現】
'We come far...you and me. I will not forget you.'
これは作中最後の最後にある主人公John Dunbar(Dances With Wolves)と親友でよき理解者の聖職者Kicking Birdsの会話の場面でKicking Birdsが拙い英語ながら口にした言葉です。軍人ではあったが、インディアンのKicking Birdsたちと接するうちにいつの間にか本来の自分を見つけ始めていたJohn。そのJohnにはじめは不信感を抱きつつも、様々なことを通じてようやく親しみを覚えつつあったインディアン。そんな彼らのもとにやがてフロンティア政策を図るアメリカ軍の足音が迫ってきます。元軍人であるJohnは自分のせいで彼らの住む集落がアメリカ軍に悟られないようにとついに妻とそこから離れる覚悟を決めます。そのような状況でKicking Birdsが口にした上記の言葉は非常に重みがあります。
【紹介者】
JT
Julian Baggini: Is there a real you?
http://www.ted.com/talks/julian_baggini_is_there_a_real_you.htmlのURLをクリックして、TED本体に行くと、画面右横上のopen interactive transcriptで文字から音声・画像も呼び出せます。
【内容紹介】
就活をする人が周りに増えてきて一番聞くのが「自己発見シートを書くんて難しいー」っていう一言。確かに、自己もしくは自分とは何なのか。話者のJulian Bagginiは「本当の自分」とは何か、について語ります。
自分とは何なのか?自分の思い出?経験?自分の持っている知識?自分の体?彼はそれらの関係を「you」を中心においてマッピングをします。そして、突如彼は中心にあった「you」を消し、「こうするとどうでしょう?」と聴衆に問いかけます。
「自己」とは、言うなれば腕時計を例にとって考えることができます。腕時計を思い浮かべて下さい。それらには長針、短針、秒針、またそれらを動かす機械から構成されています。しかし、では時計とは単にそれらが合わさっただけのものでしょうか?腕時計とは、それを構成するもの全てが組み立てられ、それぞれの機能が複雑に絡み合い、協働しあってこそ初めて腕時計となります。これは人間、つまりは「自己」に関しても同じことが言えるのではないでしょうか?
また、忘れてはいけないのは「自己」とは変わっていくものであるということ。滝に例えるならば、滝から流れていく水は決して全て同じでありません。しかし、そこにある水は確かに滝という1つのものを形成しています。しかし、私たちは滝と同じではないのです。なぜなら私たちには水にはない、自分が流れる方向を選ぶことの出来るcapacityを持っています。
個人的な話になりますが私はこの演説を聴いて、私が中学校のときに読んだ「14歳からの哲学」(池田晶子著)という本を思い出しました。「生きてる」とはどういうことか?心臓が動いているということ?呼吸をしているということ?という著者の問いかかけに、当時の私は全く答えが分からず、その本を読み切った後も全く分かりませんでした。しかし、この動画を見て少し分かった気がします。今ここにこうしている私自身、それが生きているということ。私が今まで経験してきた全てのこと、私に関わったすべてのものが私という人間を構成するものだと気付きました。このように昔読んだ本の内容を思い起こさせてくれたこの動画は、今まで見てきたものの中でも一番私の心に残りました。また1つ私という自己は大きく変わりました。
【印象的な英語表現】
There are limits to we can make of ourselves but nevertheless we do have the capacity to shape ourselevs. 私たちには自己を変容させていく方向性を決められるcapacityがあるのです。
【紹介者】
KU
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